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「総合的健康美学論 その理論と展開 (第1巻)」 総論編

Ⅴ-4 「骨密度(カルシウム量):骨量検査」の評価および対策

 体内のカルシウムの99%は骨にあります。血液や体液のカルシウムが減少すると、骨のカルシウムが溶け出して供給します。したがってカルシウムの摂取不足は、骨粗鬆症の原因となります。骨量は30代の前半に最大骨量を迎え、以降は徐々に減少する傾向があります。とくに閉経期を迎えた女性は、ホルモンの影響によって骨粗鬆症になりやすくなります。

 骨密度(骨量)検査とは、骨密度を測定することによって、骨量・骨の修復機能・再生機能などの状態を把握して、骨粗鬆症の予防をはかろうとするものです。測定法には、MD法・超音波法・DXA法などがありますが、手のひらをX線撮影し、像の濃さによって骨量を測定するMD法が一般的です。

 評価の目安は、年齢当たりの通常骨密度の±15%が正常域、年齢当たりの通常骨量の1/2以下は骨粗鬆症となります。正常域を下回る場合には次のような対策が必要になります。

(1) 乳製品などカルシウムの摂取に留意すること
(2) 適度に日光浴をすることで、カルシウムの吸収を向上させること
(3) ビタミンDの摂取によって、カルシウムの吸収効率を良くすること
(4) 適度な運動(ウォーキング)により、カルシウムの減少を抑えること
(5) 定期的に検査を行い経過を観察すること
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