今、私たちを取り巻く生活環境は大きく変わろうとしております。 この半世紀で文化、生活水準の向上は、数十万年に及ぶ人類の歴史をはるかに超える変革をもたらしてきました。
その影響は、食生活や生産技術などの向上にとどまらず、社会構造や人間関係の有機的な発展に大きく貢献してきました。
しかし一方で、社会構造や人間関係は、急速に多様化・複雑化して多大の社会不安や数々のストレスを招く原因となっています。
このことは私たちの生存に重大かつ深刻な影響を与えている生活習慣病の増加動向に、見事に一致しています。
生活習慣病は常に疾病による死亡要因の上位を占めており、社会や文化の狭間で、本来の健康美を阻害し続けています。
国際健康美学会では「総合的健康美学論」に基づき、生体の健康に支えられた本来の美を「美の恒常性」と呼び、その獲得と維持の基盤となる理論や技術、さらに、東西の医学的・美学的知識の基礎を学び、技術の研究や研鑚に寄与することをめざしています。
医療技術や食生活の向上により、日本も世界の長寿国となりました。
しかし今後は、少子・高齢化がますます進み、自分の健康は自分で守り、すべての人が健康で明るく元気に生きることが求められる社会になります。 そのための総合的な援助技術の完成とその普及に努めることが私たちの使命と考えます。
全ての人が、健康で美しく安心して暮らせる社会づくりのために努力をしてまいります。