Ⅲ-1-2 基本的なウェイト・コントロール・トレーニングメニュー
ウェイト・コントロールのトレーニングメニューは、
(1) 運動療法
(2) 食事療法
(3) 落汗療法
などの3つによって構成されます。
運動療法は、安全性・継続性・効果性の3原則が基本となることについては、すでに3by3理論の項で述べました。総合的健美学では、これらの3原則を実践に移すためのプログラムとして、次の4つの運動を基本的なものとして、提案しています。
(1) 健美ストレッチング
(2) 健美体操
(3) ステップアップ・ウォーキング
(4) アイソメトリック・トレーニング
運動療法は、食事療法と組み合わせて進めることが重要です。食事療法だけでは、必ずといっていいくらい停滞期が訪れます。摂取カロリーの低下が、同時に基礎代謝の低下を招いているからです。また、脂肪の減少と同時に、筋肉や筋力の低下を防止するためにも有効です。
食事療法は、3by3理論の項で述べた通り、根本的な3原則は適質・適量・適熱量などです。栄養のバランスのとれた質と量から発揮される、最適のエネルギーバランスが理想的なものです。具体的な実施方針は、
(1) 摂取エネルギーの制限を状況に合わせて行います。(適熱量)
(2) 適切な栄養の配分を行います。(適質・適量)
(3) 問題となる食習慣の改善を行います。
(4) 援助・指導と動気づけのための記録シートを活用します。
などです。(詳細については、各論をご参照ください)
落汗療法は、肥満によって基礎代謝が弱まっている状況を改善するためのものです。基礎代謝が低下すると、発汗作用も低下するので、体内の老廃物を充分に排出することができなくなります。発汗機能を回復させるためには、ぬるめのお湯に30分前後入浴することでも、かなりの効果が期待できます。
しかし、心臓や腎臓などの負担を軽減したい心臓病や糖尿病などの疾患を有する場合には、遠赤外線などの発汗システムを利用することによって、皮膚温度の上昇を避けることができるため、臓器の負担を軽減しながら効果を高めることができます。