Ⅳ-5-3-1-5 食生活改善ポイント5:摂取方法とサプリメント
食生活はこれまでのように、単に栄養素として摂取するのではなく、今後は、活性酸素による酸化予防を考慮しなければなりません。そのためには、さまざまな抗酸化物質を効果的に摂取することが必要です。生活習慣やストレスの度合いなどの状況によっては、いままでの摂取基準の数倍の摂取が必要となることも少なくありません。食事からの摂取が基本となりますが、「1食10品目、1日32品目、毎日同じものを摂取しない」というような理想的な食生活を継続的に実行することは、非常に困難なことです。したがって、ビタミンなどの抗酸化物質は、必要に応じてサプリメントなどで補給する柔軟性を持つことも重要です。
ビタミン類は1日分を1度に摂取しても、一定量以上は吸収されません。また、就寝中は身体の状態が安定しているので、就寝前に服用するのも効果的です。このようなことを考慮して、就寝前も含めて1日3~4回に分けて服用するのが最も効果的と思われます。
普段の行動や運動と異なるような、強度の強い運動や体力の消耗の激しい仕事などが予測される場合は、当然酸素の消費量が増加するわけですから、活性酸素の発生も比例して増加します。このような場合には、計画的に前日や数日前からサプリメントの服用量を増加させることが大切です。
サプリメントには医薬品として販売されているものと、補助栄養食品として販売されているものとがあります。医薬品扱いのビタミンEで「天然」と表記されているものは、α型ビタミンEのままのため、吸収はしやすいのですが、酸化しやすいとされています。「天然型」の表記のものは、酸化しないように処理されていることを示しています。
注) | 「食品に含まれる主な抗酸化物質とその特徴」などの詳細については、「栄養および食生活編」の巻末資料をご参照ください。 |