6月8日(月)に『 サロン経営のピンチをチャンスに変える究極の手法 ~リピート客を増やすための販売心理学~ 』と題してセミナーを開催しました。

 参加された皆様は、サロンの経営者の他に、サロンの従業員の方、美容関係の会社で事務の仕事をしている方、学習塾の講師や教育関係の方、人材派遣会社、医療機器メーカーの会社に勤務されている方など、様々な業種の方々です。真剣な表情で受講していらっしゃる様子を見て、どんな業界の方も悩みは同じだということを改めて感じました。

 講師の梅本和比己先生は、全顧客の2割の顧客が、総売上額の8割を占めるというデータを元に、リピート客がもたらす収入がいかに大きな割合を占めるかというお話をされました。それならば、何としても固定客を増やしていかなくてはなりません。続いて、リピート客に対してどのようにアプローチしていくかを細かく説明してくださいました。

 後半は、顧客への具体的な対応法です。幣学会で昨年からスタートした「エステティックコーチ資格認定講座」でも勉強していただきますが、コーチングの3つの基本スキル「聴くスキル」「質問するスキル」「伝えるスキル」を使ったコミュニケーションで、しっかりと顧客との信頼関係をつくります。


 そして、その次は、アメリカで開発された心理学の一つ、NLPのスキルを使った効果的な提案の仕方を学びました。肯定的な言葉を使うことで相手のモチベーションが上がり、プラスの良いイメージを持ってもらうことができます。さらに、相手の自発性を引き出します。
 顧客自身が目標を達成するためには、自分で選択し決断することがとても重要であるというお話を伺いながら、そのために、いかに効果的な提案ができるかがリピート客を増やすためのコツだと思いました。

 講義の最後は、クレームへの対応力が顧客満足度を左右するというお話でした。参加者のお一人が実際にサロンで起きたクレームの例を挙げて、そのときに自分がどのように対応したかを再現してくださいました。その後、その例を題材にして、先生がもっと効果的な対応の仕方を実演してくださいました。


 講義の中でも対応手順の説明がありましたが、それを目の前で実際のやりとりのデモンストレーションをみせていただきました。うまくいかなかった今までのやり方との違いがはっきりと分かります。このデモンストレーションで「クレームを言うお客様」を演じて下さったご参加者の方が、演じながらどのように気持ちが変化するかを説明して下さいました。

 不思議なことに、エステティシャンを演じる梅本先生の対応によって、次第にお客としての怒りがおさまってきて、気持ちが落ち着いてくるという体験をされたようです。デモンストレーションを見ていた他の方々からも、その効果が十分感じられたという感想をいただきました。

 とても内容の濃いセミナーでした。

2009.6.8