第5回学術大会 -健康と癒し-

特別講義 和製アロマテラピー浅井隆彦 先生

 第5回学術大会は、「健康と癒し」というテーマで開催します。私たちが生活している現代社会には、利便性や経済的な生活水準の向上、多様化・複雑化した社会構造などによる特有の不安やストレスが生まれています。そのため健康を害する人々が急増し、うつ病をはじめとする心の病にかかっている人も年々増えています。サロンにも、気持ちの落ち込みが深い人が訪れることがそれほどめずらしくありません。このような心の病を予防するには、上手にストレスに対処することが大切です。

 心と身体のバランスを整えて回復させる方法の一つに、アロマテラピーがあります。自然の素材から抽出された精油の心地よい香りと暖かい人の手のぬくもりによって癒され、健康を取り戻す方も多いといわれています。今回は、代替医療の分野でもその効果が認められているアロマテラピーに焦点を合わせ、日本独自の和製アロマテラピー という観点から講義をお願いしました。

 また、このような状況に対応するためは、新しい知識や技法を学ぶことも求められます。そこで、サロンでの顧客満足度を高めるためのコーチングの技法や、気持ちの落ち込みが深い人に対処するためのカウンセリングの技法を学んでいただくための体験講座も計画しました。

 今大会が、今後さらにエステティックに求められる役割としての「健康と癒し」について考察する機会となることに期待し、誰もが願う「健康で美しくあり続ける」ための一助となれることを願っています。

国際健康美学会理事長  村山静江